東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~
エレベーターに乗って向かっている間、
「落語、おもしろかったですか?」

副社長が聞いてきた。

「えっ…ああ、はい、おもしろかったです」

私は首を縦に振って返事をした。

「私が見たのは『藪入り』と『お菊の皿』って言う話なんですけど、とてもおもしろかったです。

落語だけじゃなく、いろいろな芸人も出てきたのでとても楽しかったですよ」

私が言ったら、
「ああ、そうなんですか」

副社長は返事をした。

「副社長もよろしかったら、今度一緒に見に行きませんか?」

そう聞いた私に、
「村坂もそこにいるんですか?」

副社長が聞き返してきた。

「…いや、村坂さんはいませんけど」

何で村坂さんが登場してきたのかしら?

そう思っていたら、
「そもそも、どう言った事情で村坂とお友達になったんですか?」

そう聞いてきた副社長に、私はそうなった経緯を話した。
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