東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~
六角形のガラガラの取手を持ってクルクルと回すと、ポロンと緑色の玉が出てきた。

「おーあたりー!」

その瞬間、店員が大きな声で叫んでカランカランと持っているベルを鳴らした。

えっ、当たり?

まさかの展開に、俺は何が起こったのかわからなかった。

何が当たったのだろうか?

そう思いながら待っていたら、
「4等賞の水族館ペアチケットです」

店員が封筒を差し出してきた。

「ぺ、ペアですか…?」

思わず聞き返したら、
「ご両親かお友達、もしくは恋人を誘って水族館へご来場ください」

店員がニコニコと笑いながら言った。

恋人って…今、ものすごいことを言わなかったか?

「ありがとうございます…」

まさかの展開に戸惑いながら、俺は店員から水族館のペアチケットが入った封筒を受け取った。

 * * *
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