東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~
「年末だから10月辺りからいろいろと準備をすればいいかとのんびりと構えてたけど、急に決まってしまった今はもうバタバタだよ。

寝る間も惜しんで引っ越しの準備をして、週末に着なくなった服とかいらなくなったものを処分するためにリサイクルショップに出かけてるって言う生活だからね。

もうすぐでくるお盆休みも引っ越しの準備で潰れることは間違いないな。

恥ずかしいことに、まだ半分も終わってないんだ」

村坂さんはやれやれと言うように息を吐いた。

「大変ですね」

呟くように言った私に、
「おかげで寝不足だよ」

村坂さんは言い返した。

「神戸か…。

きっと、いいところなんでしょうね」

私は言った。

1回も行ったことがないため、いつかは行ってみたいかも。

そう思っていたら、
「どうだい、君も」

村坂さんが言った。
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