東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~
そう思っていたら、
「こんなにも、誰かのそばにいたいと思ったのは初めてでした」

副社長が言った。

「えっ?」

聞き返した私に副社長は躰を離すと、
「俺は…」

私を見つめた。

「あなたが好きだと言いたいんです」

「――ッ…」

私を見つめるその瞳と彼の唇から伝えられたその言葉に、心臓がドキッ…と鳴った。

それはつまり、
「光明さんも、私と同じ気持ちだと言うことですか…?」

そう聞いた私に、
「はい」

副社長は首を縦に振ってうなずいた。

その顔は真っ赤で、目は熱でもあるのかと聞きたくなるくらいに潤んでいた。

「あなたと一緒に思い出を作って、あなたと一緒にこれからの人生を共に過ごしたいと思っています」

「――光明さん…」

胸の中は信じられない気持ち…だけども、嬉しい気持ちが同時にわきあがっていた。
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