東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~
部屋に到着して電気をつけると、
「わーっ、すごいですねー」

キレイに整理整頓された部屋に私は声をあげた。

光明さんが窓に歩み寄って、遮光カーテンを開けた。

「つづりさん、見てください」

光明さんに声をかけられて大きな窓に歩み寄ると、夕日がキレイだった。

「キレイですねー」

夕日の下ではポツリポツリと街の灯りが灯り始めていた。

「どうしますか?

先にお風呂に入って夕飯を食べに行きますか?」

そう聞いてきた光明さんに、
「あー、素泊まりですもんね」

私は答えた。

素泊まりだから当然、食事は自分たちで済ませないといけない訳である。

「このホテル、露天風呂があるそうですし」

そう言った光明さんに、
「じゃあ、お風呂から行きましょうか」

私は首を縦に振って返事をした。
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