東京恋愛専科~または恋は言ってみりゃボディブロー~
「んーっ…あると言えばありますけど、そこは館内の順路通りと言うことで。

光明さんは、何か見たいものがありますか?」

そう聞き返した私に、
「俺はイルカショーが見たいです。

ここの水族館を調べたんですけど、イルカショーがある画家の絵のようにキレイなんだそうで」

副社長が言った。

「へえ、そうなんですかー」

「とても楽しみにしています」

そう言った副社長の顔は楽しみで仕方がないと言う様子だ。

まるで子供みたいだと私は思った。

「イルカショーだけでもいいから見たいなって」

「そうですね、絶対に見ましょう」

そんなことを話しあっていたら、店員に呼ばれたので私たちは案内された席へと向かった。
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