きみは宇宙でいちばんかわいい
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୨୧
彩芭くんがミスコンに出ることは、意外にもすんなり認められた。
そして、ほとんどの人がそれをとても歓迎していることに、すごく驚いた。
男子がミスコンに出る、という展開をおもしろがっている人もいれば、美形の女装というものに期待を膨らませている人もいたり、その反応は、実にさまざまだ。
朝香ちゃんなんか、よくわからないけど、とにかくいろいろと嬉しすぎるらしく、かなり興奮した様子で、もう卒倒しそうになっていた。
ちなみに渦中の彩芭くんはというと、いつもと何ら変わらず、完璧な男の子として、いたって普通に学校生活を送っている。
落ち着くところに落ち着いた気がして、ほっとしたのも束の間。
彼がミスコンに出るにあたって、わたしがその本当のまずさに気がついたのは、出場者のポスターが学校中に貼られはじめてからだった。
いっしょに登校してきた朝、柊くんが、彩芭くんのポスターの前で足を止めたのだ。
「え」と短く呟き、コチンと固まってしまった横顔を見上げて、あ!と思う。
その視線の先にあるポスターのなかには、まさに、梓ちゃんのネイルサロンで見かけた、あの美少女がいた。
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彩芭くんがミスコンに出ることは、意外にもすんなり認められた。
そして、ほとんどの人がそれをとても歓迎していることに、すごく驚いた。
男子がミスコンに出る、という展開をおもしろがっている人もいれば、美形の女装というものに期待を膨らませている人もいたり、その反応は、実にさまざまだ。
朝香ちゃんなんか、よくわからないけど、とにかくいろいろと嬉しすぎるらしく、かなり興奮した様子で、もう卒倒しそうになっていた。
ちなみに渦中の彩芭くんはというと、いつもと何ら変わらず、完璧な男の子として、いたって普通に学校生活を送っている。
落ち着くところに落ち着いた気がして、ほっとしたのも束の間。
彼がミスコンに出るにあたって、わたしがその本当のまずさに気がついたのは、出場者のポスターが学校中に貼られはじめてからだった。
いっしょに登校してきた朝、柊くんが、彩芭くんのポスターの前で足を止めたのだ。
「え」と短く呟き、コチンと固まってしまった横顔を見上げて、あ!と思う。
その視線の先にあるポスターのなかには、まさに、梓ちゃんのネイルサロンで見かけた、あの美少女がいた。