きみは宇宙でいちばんかわいい
金色の髪を自然になびかせては、薄茶色に透き通った瞳を細めながら、形のいいくちびるの端を上げて笑う。
彼だけが持つニュアンスの白い肌は、太陽の光と相性がいいらしく、いつも真珠のかけらを含んだように輝いている。
彩芭くんは、誰からもそう評価されているように、文句なしの美男子だ。
いついかなるときも、たとえようもないほどに、絶対的に、美しい。
誰といても、なにをしていても、圧倒的に、光り輝いている。
その様は、たしかに、見ようによってはとても異質で。
あるいは、畏怖に近い感覚すら抱いてしまうほどで。
“神様”や“天使”と呼ばれている存在は、ひょっとすると、彼みたいな人のことを指して作成されてきたのかもしれないなぁ、なんて本気で思った。
かつて、彩芭くんにむかって心無い言葉を吐いた誰かは、ただただ、彼の気高さを恐れてのことだったのだろうなって。
それでも、いま、彼の周りには、私の入る隙など微塵もないくらい、とてもたくさんの人がいる。
ひとつひとつのしぐさに見え隠れする、洗練された気品。
それでいて、使う言葉に宿る、親しみやすい茶目っ気。
そして、その上に君臨しつづける、純然たる美しさ。
誰もが、彼のすべてに惹きつけられて、やまないでいるのだと思う。
よかった。
久遠彩芭くんは、世界中から愛されるために生まれてきたはずで、それをいま、正しく享受できているのだ。
彼が、自分を嫌いになってしまう理由なんて、きっともう、どこにも存在していない。