きみは宇宙でいちばんかわいい


そう言った幼なじみに連れられ、到着したのは、こぢんまりとした公園だった。

幼い頃、わたしたちがよく遊んだ場所。


織部家と木原家のちょうど真ん中くらいに位置しているから、お互い、よちよち歩きの時代から訪れていたらしい。

さすがに記憶には残っていないけど、柊くんとわたしが出会ったのも、この公園だったと聞いている。


「うわぁ、懐かしい……」


すべり台も、鉄棒も、お砂場も、なにひとつ変わっていなくて、感動さえ覚えた。


それにしても、当時は壮大な遊び場に感じていたはずなのに、こうして見ると、全部が小さくて、かわいいな。

わたしたちのほうが、うんと大きくなったということだ。


「そういや、なな、ブランコ好きだったよな」


声を上げた柊くんが、その遊具に向かっておもむろに歩きはじめたので、同じように後を追いかけた。

あの頃も、こんなふうに、いつも柊くんの後ろを必死について回っていたことを、なんとなく思い出した。


ふたつ並んだブランコに、それぞれ腰かける。

どんなに脚を伸ばしても、つま先しか地面に届かなかったのが、いまでは膝を曲げた状態でも、足の裏全体が地面にくっつくのだった。


このあと、なにを打ち明けられるのだろうかと思うと、どうにもそわそわする。

落ち着かず、前後にブランコを揺らしていると、それを見た柊くんがちいさく笑った。


「もう、自分で動かせるようになったんだな」


ちょっとからかいを含んだような、茶化した言い方だ。

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