ーー ええと、だからね、つまりなにが言いたいかというと、久遠くんは、紀貫之なんだよ。
好きなだと心打たれることばは、たくさんたくさん出てきましたが、中でも強く残ったこの言葉。この言葉の威力は、おはなしを読んではじめて伝わるものだとは思うのですが、彩芭くんにとって、世界が変わった言葉だったのではないかと思うのです。
多様化を大切にする、このおはなしがとても好きで、彩芭くんやきなこちゃんがお互いに救われたように、勇気を与えられる、そんなやさしいお話だと感じました。
また、主人公きなこちゃんの心が動いているときの描写が、本当に綺麗で。人が誰かに惹かれていくときの景色を一緒にみせていただいてるようでした。その人といるときにだけ生まれる "煌めき" の美しさに、何度もどきどきしてしまいます。読みおわったあと、空に虹を探したくなるような、そんなおはなし。
だいすきです♡