170回、好きだと言ったら。
明日から此処に来い、と言い出した飛澤さんに言いくるめられて、気づけば家の玄関で横になっていた。
もう考えるのも面倒だ。
大人しく飛澤さんの女になったとでも見せかけて逃げてしまいたい。
…テルくん、会いたいよ。
「……実衣、ンだよあのメッセージは」
言葉が上手く出てこない。代わりに出てきたのは嗚咽のようなものだった。
「答えろよ、俺が納得するまで…」
う、そ。
幻でも見ているの?
どうしてテルくんがあたしの目の前に―。
「なあ、実衣お前は俺のことがずっと嫌いだったのかよ…?」
違う、違うよ。
「……それだったら初めから言えよ。そしたら俺だってお前のことを一々キライとか言わなくて済んだのに。護る意味だって、お前がいつも俺に着いてくるから仕方なくだったってのによぉ」