170回、好きだと言ったら。
小鳥遊さんに食べ方を教わりながら、料理を食べ進めると、あたしは気になっていたことを口に出していた。
「…あの、小鳥遊さん。
どうして前に会った時追われていたんですか?
何で…飛澤さんのところから逃げ出しているか教えてくれませんか……?」
あたしの言葉に目を丸くさせた小鳥遊さんは一度フォークを置いた。
少し悩んでいるような表情を見せた後、ゆっくりと口を開く。
「貴方は…本当にどこまで巻き込まれてしまっているんですか?」
「えっ、あ、その……」
「沖宮さん、誰繋がりで僕の話を聞きましたか?」
「それは……」
明らかに言ってはいけないことを口に出してしまったあたしは、忙しなくあちこちへ視線を動かせた。