170回、好きだと言ったら。
清々しいように言う2人に、思わず唖然とした潤は先程から「は?」としか言えなかった。
そんな彼らの元に近寄ったのは、頭に包帯を巻いた飛澤である。
小野瀬にとっては怖くて堪らない存在だったため、思わず椅子から立ち上がり隅のほうへ逃げた。
「…アンタ何やらかしたん」
「俺の得意な脅しだ」
「それ自慢できることちゃうからな? 実衣ちゃんにまた脅してみ。本気で殴るから容赦はせんで」
「本気で来て貰わないと困るんだがな。それより沖宮が起きたらこれを渡せ」
「…何のマネや、手紙なんて」
受け取った手紙を一瞥した潤は怪訝そうに飛澤を見つめた。