170回、好きだと言ったら。


「…実衣、早く入らないと無視の刑だ。
飯も早くしろ、10秒以内」

テルくん、あたしまだ靴脱いでないし、冷蔵庫の中身確認してないんだけども。

ため息が出そうになるのを抑えながら、慌てて靴を脱いだ。

いつも通りソファで寛ぐテルくんを横目に。

あたしは今朝、自分用に作った朝食と同じメニューを作り始めた。


テルくんのすごいところ、その1。

冷蔵庫には具材が沢山買い込んであるの。

おかげ様であたしは色んな料理を作ってあげられるんだけど、それが狙いかな。

テルくん、朝はパン派だからね。
昔一回だけおにぎりを作ってみたら、物凄い睨みつけられながら一応完食はしてくれた。
あれは怖かったなー…トラウマものだよ…。

< 3 / 284 >

この作品をシェア

pagetop