170回、好きだと言ったら。
―午後4時25分、放課後。
「沖宮さん…! じゃあ早速カフェに行こうよっ…!」
「あ、うん!
そういえば小野瀬さん、今日の3時限目の数学の問題なんだけど。
問い4の答え分かった??」
「んー、と…あ。あれはね応用問題だから、ちょっと引っ掛けが混ざってるんだ」
やっぱり小野瀬さん頭良い…!
すらすらと説明する彼女に、心の中で拍手しながら、メモに書きとめておく。
「凄いね、小野瀬さん。凄い分かりやすいから覚えの悪いあたしでも、すぐに理解出来た!」
「ううん…、沖宮さんが理解力あるだけだよ…!」
そう言って貰えると凄い嬉しいし、小野瀬さんに聞いてよかったと思える。
テルくんやお兄ちゃん達に今日自慢しちゃおうかなと思っていると、小野瀬さんが目的地に着いたようで「ここだよ」と指差した。