170回、好きだと言ったら。
「今日は宣戦布告をしに来てもらったわけじゃない。
俺ンとこの副総長であるヤツが、今逃亡中なんだ。
どうやらお前達のところにいると思ったんだが…、その様子だと的外れらしい。
女を帰して欲しければ、そいつを探せ。俺達は動くのが面倒でな」
「…てめぇらの用件だけで、俺が動くとでも思ってんのかよ?」
鼻で笑った俺は、近くに落ちていた石を拾うと、飛澤に目掛けて放り投げた。
突然の行動に驚いた飛澤の横を走り抜き、俺は暗闇へ足を伸ばす。
「実衣っ! どこにいんだよ、帰んぞ、バカがっ」
鉄パイプやら木の棒を持った男たちを見つけて、ああそこにいるのかと悟る。
俺はそこへ近寄ると、襲い掛かる男たちを殴り倒して、ようやく見つけた。