170回、好きだと言ったら。
それにしても、その写真を飾ってくれているなんて…。
ようやくここがテルくんの部屋だと気づいてから、変に落ち着いてしまった。
昨日、夢でなければテルくんとキスをして。
勿論あたしにとってファーストキスだ。
テルくんは違うかも知れないけど…、それでも冷たいキスをしたはず。
…じゃあその後は?
あたし家に帰ろうとしたんだっけ。あれ、それなら何でテルくんのお家にいるんだろう。
「……あ! 学校行かないと…!!」
「…実衣本当うるさい、しかも今日土曜日だっつぅの」
「え゛」
カレンダー…と言っても、テルくんの部屋にはない。携帯も鞄に入れっぱなしだ。
そっか…土曜日だったんだ。
もうどうでもよくなってしまい、テルくんの方へ身を寄せると、ゆっくりと目を閉じた。
「……実衣、本当にバカ」