蒼姫様は、守られません!!② ~完~
「だって、雛乃がいなければあたしは捨てられなかった...!」

「それは、違うでしょ。」

「どこが...っ」



璃咲がカーテンから手を離してこちらを向く



「雛乃に直接、お姉ちゃんなんて嫌い、いなくなっちゃえ、なんて言われたの?

違うでしょ?」

「言われてない、けどっ...」



そのまま俯いて黙ってしまった

私はそれを無視して、口を開く




「一回話してみれば?..."話す"のは出来ないか」

「....どういう、こと?」



私の呟きを拾って、訝しげな視線を寄越す璃咲



「雛乃はね、心因性失声症なの」

「っ...」

「私の口から話すことはできないけど色々あったんだよ、雛乃にも」
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