蒼姫様は、守られません!!② ~完~
ため息を付きながら部屋を出る

すると、優がこっちに歩いてきた



「愛桜ちゃん、少し話があるんだけどいい?」

「....じゃあ、そこの客間に入ってもらえない?」




久々に入った客間は畳の匂いがして懐かしく感じる

あそこは畳だらけだったから




「それで、何に気付いたの?」

「愛桜ちゃんが"行方知れずの跡取り令嬢"ってことくらい?」

「そういえば、そう呼ばれてたこともあったね...」

「"行方知れずの跡取り令嬢"は今でもよく聞くけどね?」

「あ、そうなの?」

「うん、総会とかあると大抵聞こえる」

「へぇ」




懐かしい呼び名を聞いた

あそこから藍月家に来て、しばらくそう呼ばれてたっけ

今でも呼ばれてるのは想定外だなぁ...

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