蒼姫様は、守られません!!② ~完~
視界が歪んで、涙が頬を伝うのを感じた

琉風さんは珍しく驚いた表情を浮かべて

そして、優しく目を細めた






「ふふっ、泣かないで。

可愛い可愛いあたし達の大切なもうひとりの妹」






あやすように頭を撫でながら柔らかい声音でそう言ってくれる


あぁ、もう、ほんと

ここも、【蒼月】も、愛桜のいるところはみんな温かい






「あれ?琉風ちゃん、雛乃泣かしたの?」

「琉風ちゃん、泣かせたらだめだよぉ」

「あー、ほんとだ!琉風ちゃん、何したの?」

「海、ちゃんと泣き止ませて来れば。な、夜」

「陸さんの言う通り、ここは男として泣き止ませてきてください。海さん」

「夜さぁ、後で相手してくんね?本気で殺るわ」

「やるの漢字がおかしいと思います!!!」





愛桜、紗彩ちゃん、美帆さん、陸さん、夜さん、海さん、が順に声を掛けてくる

声というべきか野次というべきか分からないけど
< 192 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop