蒼姫様は、守られません!!② ~完~
「あのね、」



そこまで言って言葉を切る

2人が顔を見合わせて、頷いた

意を決したようにお父さんが口を開く



「うちの子にならないか?」

「...え?」



しばらく沈黙が続く

立騎が再度、え?と呟いたのを私は聞かなかったことにした



「えっと、それは...」

「藍月の養子となるってこと。

つまり、立騎が了承すれば私は立騎の姉になるわ」

「そ、ういうことだよね...」



考えるような仕草をする立騎

お父さんとお母さんも不安そうに立騎を見ていた



「立騎は、何を渋ってる?」

「なんだろう...そこまで迷惑をかけられな」

「あのね!迷惑だと思うくらいなら私達はこんな話をしたりしないわ」



立騎の言葉を遮って、大きめの声で言う

お人好しを通り過ぎてる

分かってる、貴方は優しいから


でも、そんな自分を蔑ろにした考え方で私達の想いを否定されたくない

私達は貴方が大切で、貴方の両親も大切だから

だからこそ、貴方の幸せを望むの

彼らの望みなんて分かりきってるから
< 209 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop