蒼姫様は、守られません!!② ~完~
ドアが閉じて車が動き出す

雛乃は暫く目を閉じていた







「雛乃?」

《なに?》

「どうかした?」

《あぁ、アタシ最初目を閉じてないと酔うから》

「え、嘘。ごめん、大丈夫?」







目を閉じたまま手話をする雛乃

凄いとも思うけれど、少しだけ哀しくなる


雛乃の苦しんだ証だから



雛乃は私の問い掛けに首を縦に振る

そして、ゆっくり目を開けた







「...大丈夫?」

《もちろん。

そういえば、なんでバイクじゃないの?》

「バイクが良かった?」

《愛桜の速さは好き》

「あ、ほんと?お気に召して嬉しい」






くすり、と笑いを零しながら言えば

雛乃も笑った


その表情はやっぱり璃咲に酷く似ていて

璃咲の妹だなぁ..と確信をさせた
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