隣のキミ。


お昼休み。

いつものように校舎裏へ。

真緒くんはなんだか少し元気がない。

私は真緒くんに出来るだけ近づき、尋ねた。


「真緒くん。どうしたんですか?体調、悪いですか?」

「……梨子の誕生日…俺知らなかったから。プレゼントとか用意出来てない」


そのことを気にして元気がない様子。

真緒くん…優しすぎる。

そんな事を気にしてくれているだけで、私にとっては充分プレゼントだ。


「全く気にする必要はないです」

「そうは言われてもな…。ごめんな、梨子」


駄目だ。

気にしてくれることが嬉しすぎてにやけそうになる。

真緒くん…尊い。


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