隣のキミ。


真緒くんは段差に腰を下ろし、私も隣に座った。


「今日、渡せないかもしれないけど…梨子、何か欲しいものある?」

「本当に気にすることないですよ。私は気にしていませんから」

「梨子は気にしなくても俺が気にするから。遠慮なく言って」


そう真緒くんは言ってくれるけど…。

欲しいものが特に思いつかない。

真緒くんが傍にいてくれるだけで充分なんだし、物欲なんて…

………あ。

こ、こんなことを欲しいとお願いしてもいいのかなっ…!?

でも、だって、付き合ってるんだもんね!?

いいよね!?


< 111 / 138 >

この作品をシェア

pagetop