隣のキミ。


「梨子」

「っ!?」


耳元で名前を呼ばれ、身体が跳ねる。

ど、どうしよう…!?

すぐ傍に…数センチ横に真緒くんの顔があるのがわかる。


「そういうのずるすぎじゃね?恥ずかしがり屋のくせに」

「うっ……」

「梨子、耳真っ赤」

「うぅっ……」


きっと更に赤くなっている。

振り向きたいけど、振り向いたらこれ以上に真緒くんと接近するよね…?

それは私の心臓がもたないぞ。


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