隣のキミ。


「あ。そういえば、今日の数学の宿題は少し難しそうですね」

「しかも明日提出だっけ?」

「はい。そうです」


梨子は少し、と言ったが、俺からすると結構難しそうだったんだが。

輝も数学は得意じゃないしな…。

やっぱりここは頼った方が吉だな。


「梨子は今日、帰って用事とかある?」

「いえ。特にありませんが?」

「じゃぁさ、一緒に数学の宿題やらない?」

「勿論いいですよ」

「よし。じゃあ俺の家な」

「はい、わかりま…えぇっ!?ちょっ、ちょっと待ってください!!」


珍しく大きめの声を出し、慌てる。

そんな慌てる要素がどこにあったんだ。


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