隣のキミ。


梨子は目を開け、俺と目が合うとすぐに逸らした。


「な、なんでしょう?」

「梨子が意味わかんねぇことしてるから観察」

「もう終わりましたからっそんなにずっと見ないでくださいっ…!」

「終わった?何が?」

「うっ……それは…」


また口籠った。

俺は梨子を見続ける。


「教えるまでガン見しとく」

「えぇっ!?わ、私が死んでしまいますっ!!」

「へぇ。じゃ、死にたくないなら教えて。何をしていたのか」


梨子は目をキョロキョロとさせながら、しばらく固まると、手招きをした。


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