隣のキミ。
こうやって梨子が手招きをする時は、大体自分が恥ずかしく、緊張することを言う。
目を瞑っていただけに見えたが…
そんな恥ずかしがるようなことをしていたのか?
「ま、真緒くんの……お部屋のにっ、匂いを…感じていました……」
俺の部屋の匂い?
自分の部屋だからどんな匂いがしているのかなんて全くわからない。
つーか、何をやってるんだ梨子は。
「そんなことしてどうなるんだよ」
「幸せを感じますっ…!真緒くんの匂いはと、とてもいい匂いがします……」
「何それ」
そんなこと言ったら、梨子の方がいい匂いがすると思う。