隣のキミ。


ずっと見られるのは耐えられない。

私は手招きをして、真緒くんに近づく。


「ま、真緒くんの……お部屋のにっ、匂いを…感じていました……」

「そんなことしてどうなるんだよ」

「幸せを感じますっ…!真緒くんの匂いはと、とてもいい匂いがします……」

「何それ」


うぅ…やっぱり引かれちゃったかな。

真緒くんはそれ以上何も言わず、黙ったままじっと見てくる。

正直に言ったら見ないんじゃなかったの……。


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