隣のキミ。


しばらくすると、真緒くんは足を広げ、ポンポンと床を叩いた。


「梨子、ここに来て」

「な、なぜですか…!?」

「俺の匂い…近い方がもっといいだろ?」


ま…真緒くんの匂い……ごくり…

じゃない!

そんなに近づいたら、自分の心臓がもつ気がしない。


「梨子、ほら早く」

「くっ……」


真緒くんが誘惑してくる…!

…そうだ。ここは真緒くんのお部屋。

死ぬのであれば、一番幸せな場所だ。


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