隣のキミ。


思い返せば、私の頑張りはほとんど瀬戸輝により、失敗に終わっている。

例えば、中学3年生の卒業式の日。

式が終わって、私はすぐに真緒くんを捜していた。

理由は勿論、真緒くんの第二ボタンを貰うためだ。

他の人には絶対に取られたくない。

そんな一心で、校内中を駆け回った。


「いた…!!」


卒業式の日も変わらず、瀬戸輝と話している真緒くんを見つけた。

真緒くんの中学での制服姿を見るのもこれで最後かと思うと寂しい。

でも、高校も一緒のところにしたから、新しい制服姿を見れるのはとても楽しみだ。

ってそんなことを考えている場合じゃない。

早く貰わないと、他の子に取られてしまう…!!




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