隣のキミ。
7~6年経っても、風貌は変わらず昔のままだ。
中に入ると、輝は一直線に奥のテーブルへと座った。
「ふふっ。いつもここがあたし達の席だったわね」
「そうだったな」
「あっ!まーくん覚えてる?あたしが初めて幼稚園を休んだ日のこと」
幼稚園なんて相当昔の話だが、よく覚えている。
俺が物心ついて、初めて輝が幼稚園を休んだ日。
ずっと一緒にいた輝が1日だけ。
たった1日だけ、いないだけなのに、俺は物凄く不安になって、寂しさを感じた。