隣のキミ。


「そういえば、あまり梨子は風邪を引かないけど、引いた時は無理にでも行ってたわね」

「梨子ちゃんどうしてそんなっ…頑張り屋さんなの!?お姉ちゃん心配!!学校ぐらい休みなよ!!」


お姉ちゃんは休まず仕事に行け。

…っと我慢我慢。

今まではなんとか誤魔化したりして学校に行っていた。

それは今日の理由と変わらない。

真緒くんに会うためにだ。

学校のある平日に真緒くんに会えないのと、

学校のない休日に真緒くんに会えないのには、私にとっては結構な差がある。

学校があるということは、理由がなくても、無条件に真緒くんに会えるということ。

そりゃ真緒くんの友達とか恋人になれれば休日も会えるかもしれないし…

こんな無理をしてまでも学校に行こうとはしないかもしれないけど。


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