隣のキミ。
距離
気づくのはもう遅い。
- 真緒side -
学校に来て、席に着く。
右隣の席はまだ空席のままだ。
今日も休み…なのか?
「…お、おは………ざい…す…」
とても小さな声が後ろから聞こえた。
振り向くと、そこには七海の姿がある。
輝は今いないし…
もしかして今、俺に挨拶をしたのか?
「おはよう、七海」
七海は頷き、席に着いた。
初めて七海から挨拶をされた。
なんだこの感じは…
ただ、一言挨拶をされただけ。
しかもほとんど聞こえないような凄く小さな声で。
それなのに嬉しい…?