隣のキミ。
今日の俺は何やらおかしい。
やたらと七海と目が合う。
それはいつものように視線を感じて七海の方を見ているのではなく…
気づけば無意識に俺が先に七海を見ている。
「何やってんだ俺は…」
昼休みの終わる10分前。
教室に戻ろうとしていると、角を曲がった廊下の方から話し声が聞こえた。
『瀬戸って結構やばくね?』
『瀬戸って瀬戸輝?』
『そうそう。変って域を超えてるっつーか』
『あー。俺、あいつと中学も同じだったけど、その頃もおかしかったぜ』
輝の陰口か。
あまり見たことない顔だし、違うクラスだな。
輝のことなんて何も知らないくせによく言えるもんだ。