隣のキミ。


しばらく移動して振り返って見ると、先程の2人はいない。

追いかけて来られなくて良かった。

そして七海の手を離した。


「急に悪かったな七海。でも、あいつらなんか手とか出しそうだったし…」


七海は相変わらず俺には黙ったままだ。


「あんな陰口、七海は適当に流しとけばいいから。今度からは無視しとけよ?」

「……は…りです」

「ん?」


首を横に振り、ポケットから封筒を取り出した。

可愛らしいハート型のシールが貼られてある。

おそらく、ラブレターだろう。


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