隣のキミ。
お昼休み。
保健室に行き、熱を測ってみたが、平熱だった。
どうして熱を測りに行ったかというと、今日はやたらと真緒くんと目が合うからだ。
しかも、それはいつものように私が先に送る視線で…
ではなく、真緒くんが先に私の方を見ていた。
「おかしい……」
ただの私の勘違い。
あるいは、まだ熱があって幻覚でも見ているのかと思う。
教室に入ろうとしていると、ふと会話が耳に入った。
『瀬戸って結構やばくね?』
『瀬戸って瀬戸輝?』
『そうそう。変って域を超えてるっつーか』
『あー。俺、あいつと中学も同じだったけど、その頃もおかしかったぜ』
瀬戸輝の陰口を言っているようだ。
中学の時に変わりだしてから、たまに同じような陰口を聞く。
別に瀬戸輝が自分達に迷惑をかけたわけではないのに、よく言うものだ。