隣のキミ。


瀬戸輝と目が合うと、にっこりと笑い、手を握られた。


「な、何するんですか!?」

「あたしのパワーをあげてるの。この無駄にでかい声のね」

「は…はぁ……?」

「今、七海ちゃんにいっぱい送ってるから…どんどん声が小さくなっているわ……」


そう言いながら、どんどん声は小さくなっていく。

多分、わざと小さくしているだけなんだろうけど。


「さて、もう一仕事して来るから七海ちゃんはここで待っててね」

「待つ…ですか?」

「まーくん連れて来るから」

「えっ!?」

「大丈夫よ。あたしの声を吸収したんだから、きっと上手くいくわ」

「な、なんですか…その根拠は……」


やっぱり瀬戸輝は変な……友達だ。


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