隣のキミ。


真緒くんがもし、本当に来てくれたら…

ちゃんと言葉にして伝えなきゃ。

私はグシャグシャになったラブレターをポケットへとしまう。


「七海」


そう呼ぶ声が聞こえた。

顔を上げると、私の前に真緒くんはしゃがむ。

そして目線を合わせた。


「七海。泣かせてごめんな」


違う。真緒は悪くない。

ちゃんと言わなきゃ……。


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