隣のキミ。


私が首を横に振ると、真緒くんはまだ目線を離さず、言葉を続けた。


「七海には悪いけど、やっぱりあの手紙は受け取れない」


ラブレターは渡さない。

ちゃんと言葉で伝えるから。


「渡して欲しくもないって思っている」

「え…?」

「俺が七海を好きだから。輝に渡したくもないし、渡して欲しくもない」

「っ……」


真緒くんが私のことを好き?

ど、どうしようっ…予想外のことが起きてしまった。

私の頭は一気にパニック状態になる。


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