隣のキミ。


「まぁ、でも七海が嫌だって言ってんだから」

「えーっ。梨子ちゃんの方が可愛くて好きだけどなぁ、あしたは。ね、梨子ちゃん♪」


先程まで黙って準備をしていた七海は突然立ち上がり、輝の前に立つ。

そしてネクタイを手に取り、引っ張った。


「あなたが呼ばないでください」

「は、はい……ごめんなさい…」


ネクタイを放し、また席へと着く。

慣れれば話せる、と言っていたが…

いつか七海は俺にもああなるのか。


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