隣のキミ。


昼休み。

食事を終え、輝は教室に残し、俺と七海は人気の少ない校舎裏へ。

週に3回、ここで練習をする。

俺と話せるようになる練習を。


「七海、数学の宿題は終わった?」

「はい」


頷きながら、「はい」と返事をする。

最近は、短い単語であれば、聞こえるくらいの大きさで話せるようになったようだ。

挨拶も「おはよう」と言えばいいのだが…

七海はなぜか敬語なため、「おはようございます」は長い単語としてカウントしているみたいだ。


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