キャンディ☆
「圭さん・・・私、ずっとあなたのことが

 好きでした。」

声が震えた、自分の声じゃないみたいだ。

それでも言わなきゃ。


「初めて会った、あの事故の日から

 ずっとあなただけを見てきました。

 
 あの日・・・圭さんが刺されたあの日。


 好きだって言ってくれて・・・・


 だから3年間、寝てるあなたの側に

 いることも幸せでした。


 縛られてるってあなたは言うけど

 私は自分で望んだんです。」


そこでやっと息をして・・・・


「私はあなたが望んでくれるのなら

 いつまでも側にいたかった・・・


 でも、それをあなたが望んでないこと・・

 わかったから・・」

自分の口で言ったのに、なんだか

今、彼にそう言われたような感覚になった。

涙で視界がぼやけてきた。



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