キャンディ☆
なんとも思っていないからこそ

そうしたんだってわかっていながらも

私はうれしくて、恥ずかしくて

もぅそれ以上、なにも言えなかった。


信号待ちで止まった時に

彼は私の方を向いて


「何色にするの?」


「へ?」

なんのことを言われてるのか

わからなくて変な返事をしてしまった。


「はは、自転車!!」

「う~ん、赤かな?」

「林檎だけに?!」

と彼はいたずらな笑いをした。


その顔もまた、私を真っ赤にするには

充分すぎるぐらいに魅力的だった。


彼は自転車屋さんには行かず

輸入品を扱ってるようなお店へと

連れてきてくれた。




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