キャンディ☆
この1ヶ月、毎週末ここへ来たが

彼に会えるのはその内の半分ぐらいだった。


あんまりにも会えることが

ないとだんだん好きなのかどうかすら

わからなくなっていた。


でも、やっぱり笑顔を見てしまうと


『好き』


って気持ちが溢れてしまいそうになる。

「今日、OKが出たから

 来週からは、いよいよ撮影だね」


「はい」


「じゃぁ、どうしよっか?」

と彼が言った。


なんのことを言ってるのかが

よくわからなくて答えに困っていると


「今日はご褒美においしいものでも

 食べに行こうっか?」


「え~~~いいんですかぁ!!」

きっと私はうれしさのあまり

尻尾をふる犬のようになっていただろう。


『自転車以来の2人でおでかけだ!!

 うれしぃぃぃぃ』


車のキーをジャラっと手にもって

彼は部屋を出て行った。

私はその後ろをチョコチョコついていった。


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