キャンディ☆
「ん?」

と私に向き直った彼はいつもの

笑顔になっていた。


そして真剣な顔になった彼は

私を引き寄せた。


私はなにが起こったのわからなかった。


それほど急に抱き占められていた。

動けない私に彼がそっと言った。


「俺が守るから・・・」

いつもよりもとっても近くで

聞こえる彼の声に私はドキドキしてたんだ。

キュンキュンしてたんだ。


それはとっても長い時間のように

感じたけどほんとはほんの少しの

時間だったのかもしれない。


そして彼は私を離して


「ごめん・・・」

と謝った。

「あっそうだ!!これ、がんばった

 林檎ちゃんへのご褒美!!」

といつもの彼に戻って私に

小さな箱を渡した。


ラッピングされているそれを開けてみると・・・


ガラスのリンゴの置物。


「え~~なんで?これ?売り切れてたのに」

と驚きで言いたいことが溢れてしまって

わけのわからないことを言った。



「ありがとう」

私は何度もそう言った。

『ありがとう、世界で1番うれしい

 プレゼントだよ』

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