キャンディ☆
「かわいそうに・・・」

私の顔を見て泣いていたことを

悟ったロビンさんはそう言って

涙を拭いてくれた。


「ドライブしない?」

そうにっこり笑って私を

車に乗せてくれた。


ロビンさんの車は小さなボディーの

外車で圭さんの車とは全然違うタイプで

内装までおしゃれな車だった。


赤い革張りのシートに言われるままに

乗せられて、車は発進した。


「僕もあんなポスターに使われちゃって

 突然、有名人になっちゃった・・・」

とロビンさんはいつものオカマ言葉じゃなく


男の人の言葉遣いだった。


男らしいまではいかないまでも、

いつもとは違う言葉には違和感を感じた。

そんな私の気持ちを察してか、


「僕は、おかまじゃないよ・・・

 いたってノーマル!」

とケラケラ笑った。


「そうなの???」


「林檎ちゃんったら・・オカマと

 思ってたのぉ?ひどいわぁ~」

とちょっと大げさに泣くまねをした。

いつものオカマ言葉で・・・

「あはははは・・」

その姿が可愛くて笑ってしまった。

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