海月姫は泡になる
シャボン玉
「キャハハハ
ねぇ!パパーみてみてー!!
……ふぅー」
円状の透明なものが
ふわふわと踊っている
その透明な物体は光の角度により
カラフルな衣装に包み込まれる
キラキラしてまぶしいそれを
欲しがる子供たち。
しかし、それはいとも簡単に壊れてしまう
どうして綺麗なものほど儚いのだろう
どうして綺麗なものほど手に入れたくなってしまうのだろう
それはまた作りだされ、私の前へとやってきた
「……きれい」
手を伸ばし、つかもうとした
その瞬間
「……あ」
それは風に奪われ手の届かないところに
ゆらゆら
ふわふわ
くるくる
と、色を変えながら踊り
パっと消えた
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