海月姫は泡になる


ドスン

勢いよく誰かが隣に座ってきた


走って来たのか、髪のセットが乱れ前髪が目にかかっている。
周りに迷惑がかからないように鼻で呼吸を整えていた。

横顔から見える
額から顎へと
汗がツーーっと
ラインに沿ってつたった。

それが妙に色っぽく感じられ
ゴクっと唾を飲み込んだ

その様子をずっと見ていたからなのか
はたまた、唾を飲み込んだ音が聞こえたからなのか

彼はゆっくりとこっちを向いた。


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