そのくちづけ、その運命
ピコン。
2限目の講義を乗り越えたお昼休み。
スマホにメッセージの着信を告げるデジタル音が鳴った。
表示されている名前を見て、私は口に運ぼうとしていたお弁当のおかずを落としそうになった。慌てて箸を持ち直す。
そこには、『峰倉真人』の4文字。
みねくら、まなと。
峰倉真人。
真人くんからの友達申請が来ていた。
時間が止まったみたいだった。私は、友人たちの話題に耳を傾けることを忘れ、輪に入ることも忘れ、震える指で慎重に承認ボタンをタッチする。
すると、ピコンと
再びメッセージの着信音。
『今日会える?
16:00に○○駅前にいるから』
短いメッセージだった。不躾にも思えるその短い文を見て、心臓が再び大きく音を立てる。
○○駅とは、私が通うこの大学の最寄り駅だ。
真人が通う芸術大学とちょうど中間あたりにある。
思わずほほが緩む。嬉しいという、ポッと心に浮かんだ素直な感情。
それと同時に、不安もあった。
どうしよう。何を言われるんだろう。
…急におなかが痛くなってきた。
2限目の講義を乗り越えたお昼休み。
スマホにメッセージの着信を告げるデジタル音が鳴った。
表示されている名前を見て、私は口に運ぼうとしていたお弁当のおかずを落としそうになった。慌てて箸を持ち直す。
そこには、『峰倉真人』の4文字。
みねくら、まなと。
峰倉真人。
真人くんからの友達申請が来ていた。
時間が止まったみたいだった。私は、友人たちの話題に耳を傾けることを忘れ、輪に入ることも忘れ、震える指で慎重に承認ボタンをタッチする。
すると、ピコンと
再びメッセージの着信音。
『今日会える?
16:00に○○駅前にいるから』
短いメッセージだった。不躾にも思えるその短い文を見て、心臓が再び大きく音を立てる。
○○駅とは、私が通うこの大学の最寄り駅だ。
真人が通う芸術大学とちょうど中間あたりにある。
思わずほほが緩む。嬉しいという、ポッと心に浮かんだ素直な感情。
それと同時に、不安もあった。
どうしよう。何を言われるんだろう。
…急におなかが痛くなってきた。